近年、世界的にIT技術者の人気が急速に高まって来ており、遅れながらも今その波は日本にも来ております。
これから急速に発展していくIT業界/AI業界の中で、手に職を付けて自分の居場所を確保したい。
最先端のITやML(Machine Learning)技術を身に付けて就職/転職活動を行いたい方には特におすすめです。
Udacity以外にも、CourseraやUdemyなどオンライン講座を受けることができるサービスを受講して来ましたが、金銭的に少し無理をしてでも私はUdacityをおすすめします。
Udacityは最も効率良く体系的に最新技術を学ぶことができ、かつお金を払っていることで自分を律することができます。
それでは、Udacityについて何を学ぶことができるのか、どういった基準で講義を選べば良いのかについてご説明します。
Udacity とは
Udacity(ユダシティ)とは、世界190カ国の合計16万人以上に利用されているMOOCs(Massive open online course)です。
MOOCs(Massive open online course)とは、世界的に有名な大学(Stanford、MITなど)や大企業(Google、Facebook、NVIDIAなど)がオンライン学習講座を提供している「インターネットでの映像授業配信」サービスです。
2010年後半頃から米国を中心に徐々にサービスが拡大され、今では日本でも多くのMOOCsを利用することができます。
受講経験談 (DeepLearning NanoDegree取得)
私自身も、大学時代にAI技術に触れDeepLearningの可能性に衝撃を受けました。
DL(DeepLearning)技術は間違いなく今後のブームとなると感じ、大学時代(2017年)にUdacityのDeepLearning NanoDegree講座を受講し、修了しました。
それ以降、講義の質の良さに感動し、他の色々な講座を受講してます。
当時の受講料は毎月2万5千円が4ヶ月で約10万円でした。(今は当時よりも安くなってます。当時は他に学べる商材がなく、体系的に効率良く学習できるのがUdacityでした)。
学生の私にとって、とても大きなお金でしたが、今後の30年/40年後のキャリアを考え自己投資しました。
おかげで現在は、大手IT企業で機械学習を活用した新商品や技術開発を行う部署で日々やりがいを感じながら仕事をしています。
また、勤めている企業からの推薦で、シリコンバレーの研究拠点で3年間働いていました。
自らの価値を高めることで、色々なチャンスを掴むことができる機会が増えます。ベイエリアについては別の記事にしたいと思います。
NanoDegree講座を修了すると、修了証を発行してくれます。当時の修了書です。
その名前の通り、ナノ学位として認められるため履歴書などにも記載することができます。
当時、10万円を払ってでもUdacityの講座を受講するという決断をして本当に良かったと思います。
この記事を見てくださっている皆さんの中で、ITエンジニアや機械学習エンジニアとしてのキャリアを目指している方はぜひ最後までご覧ください。
学ぶことができる最先端の8つの分野
Udacityではこれから説明する9つの分野とそれを構成するための技術について、学ぶことができます。
- Artificial Intelligence(人工知能)
- Data Science(データサイエンス)
- Business(ビジネス)
- Cloud Computing(クラウドコンピューティング)
- Cybersecurity(サイバーセキュリティー)
- Autonomous Systems(自律システム)
- Product Management(プロダクトマネジメント)
- Programming & Development(プログラミング&ディベロプメント)
- Career(キャリア)
それぞれの分野について、内容の概要と併せて、おすすめの講義と、どのような方がおすすめであるかをご説明します。
Artificial Intelligence(人工知能)
AI(人工知能)は、過去数年間に230万人以上の新規雇用を増加させた、現代で最も急成長している変革的な技術の1つです。
この分野を学ぶことで、機械学習エンジニアとしてのキャリアをスタートさせることができます。
Pythonによるプログラミングから始まり、線形代数、ニューラルネットワークの基礎を学び、その後、機械学習のコアコンセプトへと進みます。
機械学習を活用した画像解析技術や自然言語処理など幅広く機械学習のアルゴリズムを実践することができます。
機械学習エンジニアを目指す方にとっては、まず始めにおすすめする講義です。
目指す職種
大きく、機械学習エンジニアと人工知能リサーチャーの2つに分かれます。全体の比率(個人的な体感)としては、機械学習エンジニア 対 人工知能リサーチャー は 30 対 1 くらいの比率です。
- 機械学習エンジニア
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・多くの方が目指すキャリアになるかと思います。現在、世の中にある機械学習の技術を活用して新たなプロダクトを生み出すための研究開発を行います。機械学習の知識のみならず、プロダクトを作るにあたり必要な周辺知識があると、より市場価値は高くなります。
例:クラウドを活用した機械学習プロダクトであれば、機械学習+クラウド+ディベロプメント の知識など。 - 人工知能リサーチャー
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・人工知能の基礎研究を行うリサーチャーです。主に、大学や企業の基礎研究所で新たな人工知能アルゴリズムの開発を行い、論文の執筆や技術の先攻調査を行います。基本的には、大学教授や博士号を取り研究所に勤めるルートなので、リサーチャーになりたい方は有名な大学で博士号を取ることをおすすめします。
おすすめ講義
おすすめの『初心者向け』『中級者向け』の講義を2つご紹介します。
難易度 ★☆☆:AI Programming with Python
こちらの記事でAI Programming with Pythonの講座について、詳細をご説明しております。
今までプログラミングなどをしたことがなく、初めてプログラミングする方におすすめです
難易度 ★★☆:Deep Learning
中級者向け
ニューラルネットワークのエキスパートになり、ディープラーニングフレームワークPyTorchを使った実装を学ぶことができます。
機械学習がこれほど世の中で適用されたのは、ディープラーニングの活用により画像認識や音声認識など、人が5感で認識をする分野で人と同程度もしくはそれ以上の精度を記録することができたためです。(ハードウェアの性能向上も伴う)
ディープラーニングの様々な手法を学びます。
Pythonの基礎的なプログラミングが出来る方におすすめです。
csvの読み込みやDataframeの操作など(調べてできれば問題ありません。
Data Science(データサイエンス)
データサイエンスとは、人工知能、統計学、データ分析などの複数分野の知識や技術を駆使して、データから価値を引き出すことです。
この分野を学ぶことで、データアナリストとしてのキャリアをスタートさせることができます。
Pythonによるプログラミングから始まり、データの収集/探索/分析/伝達といった分析のプロセスを学ぶところから始まります。
その後、実践的な統計学を学び、データラングリング(Data Wrangling)で実践的なデータに対する処理の方法を習得します。
データラングリング(Data Wrangling)とは、データ(Data)を飼いならす(Wrangling)という意味から作られた造語です。その名前の通り、得られた『生データ』を解析するためのデータにする前準備の工程です。
データ解析をする上でよく言われるのが、データの前処理8割/モデル作成2割 の時間がかかると言われています。それ程データ前処理というのは重要な工程です。
データラングリング(Data Wrangling)を行うために、PythonのみならずSQL、BIツールも学びながら、データ前処理技術を習得します。
最後に、データビジュアライゼーション(Data Visualization)のコースを学びます。
データ解析というのは、解析結果を人に伝えることで初めて成果として認められます。解析したデータをいかにわかりやすく人に伝えるかを学び、自分が出した成果を効率的に人に伝える方法を習得します。
データアナリストを目指す方にとっては、まず始めにおすすめする講義です。
目指す職種
データアナリストとデータサイエンティストの2つに分かれます。データアナリストは統計学などを駆使して、データを解析した上で人に伝えるための説明を行う分析職です。一方、データサイエンティストとは、データアナリストよりも高度な分析を行います。主に機械学習などの技術を用いてデータ解析や課題解決のための提言を行う技術職となります。
しかしながら、データアナリストとデータサイエンティストに厳密な線引きがあるわけではありません。企業によっては、データアナリストの役割をデータサイエンティストとして採用することもあれば、逆もあります。応募する企業に何が求められているかは事前に確認した方が良いかもしれません。ただ、一般的には以下のように線引きがなされています。
- データアナリスト
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・データ分析の職を目指すにあたり、初めに目指すべきキャリアです。収集したデータを分析するためのプロフェッショナルです。統計学などの分析技術のみならず、ロジカルシンキングや分析ツール(Python、BIツールなど)の技術を駆使して、データをわかりやすい形にして顧客に提供します。さらには、データ結果から経営や戦略への提言などを行います。
- データサイエンティスト
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・データアナリストの必要技術に加えて、人工知能(機械学習)の技術を習得したエンジニアが目指すべきキャリアになります。機械学習モデルなどを活用することで、様々な意思決定の局面において、データに基づく合理的な判断を行えるようなアルゴリズム/モデルの開発を行います。
ここでData Analystの技術を学んだ後に、上述したDeep Learningの講義を学ぶことでデータサイエンティストのキャリアを目指すことができます。
おすすめ講義
おすすめの『初心者向け』『中級者向け』の講義を2つご紹介します。
難易度 ★☆☆:Business Analytics
初心者向け
あらゆる業界で通用するデータ解析の基礎力を身につけます。SQL、Excel、Tableauを駆使して、データの収集と分析、ビジネスシナリオのモデル化、結果の伝達を行いうための手法を学びます。(Pythonは使いません)
今までデータを見る機会が少なく、データ分析初心者の方向け
難易度 ★★☆:Data Analyst
中級者向け
データアナリストとしてのキャリアに備え、データを整理して新たな発見をすることを学びます。データの中から、特定のパターンや洞察を導き出し、意味のある結論を導き出し、重要な発見を明確に伝えるための技術について学びます。Pythonとそのライブラリ(Numpy、Pandas、Matplotlib)、SQLの習熟を図ります。
データを見たことある方におすすめです。
今後のデータサイエンティストのキャリアを目指すために、Pythonを勉強したいという方は少し背伸びをしてでもこちらの講義をおすすめします。
見るだけでモチベーションが高くなるコンテンツの質
Udacityはコンテンツの質が本当に高いです。
私自身、今までUdemyやCourseraなど他の動画コンテンツをベースとした教材を見て来ました。
個人的な感想だと、ずば抜けてUdacityがコンテンツの質が良いです。
進捗などについても、綺麗なUIで見ることができ、やる気ができます。私が取り組んでいた時の進捗図です。
左でカリキュラム(3.Convolutional Neural Networks)を選ぶと、右側に学ぶべきコンテンツ(Image Classification)があります。
さらに、右側のコンテンツの中にコンセプト(Introduction to the Project)があり、それらを1つ1つ見る、もしくはコーディングで実装するという形式で講義は進んでいきます。
動画 のコンテンツは非常に分かりやすく、見ているだけでもモチベーションがあがります。アニメやドラマを見ているような感覚で見ることができます。
レビュアー付きの実装課題
Udacityの講義は資料及び動画で進んでいきますが、資料の中には実装を行うためのハンズオン資料が豊富にあります。
さらに、要所要所でレビュアー付きの実装課題が与えられます。与えられた課題を提出することで、レビュアーによる採点を受けることができます。
講義によって課題が出てくる期間は変わりますが、おおむね3~4週間で1つの課題が出てくるという感覚です。
課題提出期限まであと〇日という表示やメールでのアラートがあるため、少しプレッシャーがかかり、やらなきゃといけないという気持ちになります。
課題の提出はGithub、もしくはzip送付にて行うことになります。UdacityとしてはGithubの提出を推奨してますので特に理由がなければGithubが良いかと思います。
レビュアーに見られるのを意識し、コメントやREADMEなどを書いてから提出することになります。
修了証を履歴書に書くことができる
先ほどお見せした通り、コンテンツの全てを修了すると修了証が発行されます。
この修了証はミニ学位を証明するものなので、履歴書の資格欄に記載することができます。
この資格を記入することで、面接官からUdacityのミニ学位って何?という質問に繋げれることが多かったです。
その質問を引き出せれば勝ちです。あとは自分が学んだ分野や企業で機械学習を活かすなら、という観点で話せば非常に良い印象を持たれると思います。
まとめ
他7つの分野についても記事に順次追加していきます。
まずは人工知能分野のご紹介でした。